ナースの夜咄

さちこ日記

看護師っていいなと思った日 #ナースの夜咄9

それは小学2年生の時でした急性糸球体腎炎のため小児科の6人部屋に入院することになりました(…悪化原因のひとつは塩分のとりすぎだったと思います梅干しに塩を振るほど塩分をとりまくる小学2年生でした…怖い)食事制限、内服、採血、安静…病院に慣れて...
ナースの夜咄

区切り#ナースの夜咄8

とても静かで我慢強い患者様だった余命あと数日かと言うときに  やり残した仕事があり家の書斎に少しだけ帰りたいと言った 家族も医療者も滅多にないそして、おそらく最後になるだろう その願いを叶えたいと準備した しかし当日40℃の熱を出した家族は...
さちこ日記

名前を呼んで♯ナースの夜咄7

母が癌の末期で 重度の認知症だった 帰郷したときは 私のことはわからなかった ありがとう 助かるわ 優しい穏やかな言葉はもらえたけど 「さっちゃん」と 聞き慣れた母の声で 呼ばれることは 二度と、叶わなかった
ナースの夜咄

9月15日「訪問看護と介護」が発売されました!

今回私は「弱ったお肌のケア」の特集を担当させていただきました。基礎からやるけどむずかしくない!基礎を必要なところだけとりあげればむずかしくない!寧ろ基礎を知っているから様々ない応用が利く!と私は思っています! さらにスキン-テアの処置につい...
ナースの夜咄

ヒヤリ・ハット…ゾット #ナースの夜咄6

多忙に多忙が重なるときがある。重症、手術、入院、退院、処置 ナースコールなどなど…。 遅出の点滴当番。間違えないように作成して呼ばれて走って対応して 当番の仕事に戻る 繰り返しているうちに 抗生剤をつなごうとして 本人に名前を確認していない...
ナースの夜咄

思い出はクローゼットの奥 #ナースの夜咄5

退職することになり 職場の皆で 退職祝いを送ってくれた 自宅に帰って開いた箱には 可愛いワンピース 一生懸命選んでくれたんだなと 目頭が熱くなった ただボタンはとまらなかった 皆には着痩せして  見えてたのだと思おう 楽しかった時間と記憶は...
ナースの夜咄

寂しい視界 #ナースの夜咄4

全身痛の若い患者 疾患や境遇を受容できず 気難しく攻撃的 看護師は最低限の関わり 体位変換で辛い思いを させたある新人看護師は 申し訳なさから 必ず目を合わせ会話を続けた 「新人さん大好きなのよね」 唯一付き添いのお母様がいう 後ろめたい笑...
ナースの夜咄

携帯の先 #ナースの夜咄3

ポキンと心が折れてから 毎日が辛かった 仕事の帰り道 一人でいたい 一人が辛い 毎日毎日 駅までの20分が耐えられず 実家の母に携帯をかけた 内容のない とりとめのない連絡を どこにも出かけず 母は待っていてくれた 蒸し暑い濃い空気 緩やか...
ナースの夜咄

ポキンと折れた #ナースの夜咄2

皮膚排泄ケア認定看護師を取得した頃は まだ褥瘡委員会が病院にでき始めた頃 病院でもはじめての皮膚・排泄ケア認定看護師としてどのように働くか動くか決まっておらず病院の看護部の協力はありながら縦と横と斜めの人間関係のなか あわあわしていた 同病...
ナースの夜咄

家族か看護師か #ナースの夜咄1

父は数年前に肺癌で永眠しました 末期の頃は 密閉状態が苦しいのか何度も酸素マスクを外していました 私は「マスクしてる方が苦しくないよ」 と言ってマスクをあてたのですが 苦しいんだ! と目と表情とジェスチャーで訴えた 父親の顔が今も忘れられま...