2024年11月9日日本褥瘡学会関東甲信越地方会学術集会/在宅ケア推進協会関東甲信越地区床ずれセミナーに参加いたしました!その2

その1では 在宅ケア推進協会下肢創傷対策委員会の『在宅でできる安全な足のケアシリーズ』について発表させていただきました。
Xで仮ラベル(この期間でシャドウバン関係に詳しくなりました)を貼られてしまったので2週間ほど動けずにおりました。
その2では 看護研究の『皮膚・排泄ケア認定看護師が地域のリソースナースとして広く活動するための方法の模索 1 ~『WOCCafe』 設立とこれから~ 』についてお話させていただきます

【はじめに】
『時々入院、ほぼ在宅』の国の方針で、病院は短期入院が主流となった。『病院でしか対応できない』こと以外は地域・在宅(以後:地域)で対応できるよう地域医療・看護師の質の向上がより必要となり、各分野の専門看護師・認定看護師・特定看護師が地域のリソースナースとして活躍することが期待される

【今回の研究目的】
皮膚・排泄ケア認定看護師(以後:WOCN)が地域のリソースナースとして活用され、地域医療の質の向上の一助となること

【方法・経過】
2020年11月~ 
企業様の呼びかけで在宅WOCNが集まる機会があり、在宅での働き方や多職種連携などについて話し合いをおこないそこで【所属先での問題点】【地域での働き方の問題点】があがった

【所属先での問題点】
・通常業務が忙しく、コンサルテーションや希望される勉強会などの開催が難しい
・日々の実践の中で丁寧な指導が難しい
・所属先でマニュアル・フローチャートを作成しケアの標準化・質の向上をはかりたい時間がとれない

【地域での働き方の問題点】
・地域へ積極的にWOCNとしてアピールできていない     
・WOCNがいるからコンサルテーションをしようという流れがない(WOCNの専門性・同行などの方法を知らない)
・他社の訪問看護ステーションとの連携が難しい
・ケアマネージャーにWOCNの存在を知ってもらう必要性を感じる
・在宅WOCN同士のつながりがなく孤立しがちである

【地域のリソースナースになるための問題点】
【地域での働き方の問題点】を更に分析した以下に載せる
・在宅で働くWOCNの人数が少ない
 WOCNは病院に所属していることが多い。もっとも多いと思われる東京でも20名前後
 (正確な人数は不明)である 
・在宅ではWOCNの知名度が低い
 褥瘡学会などに参加する層や看護師には広がっているが在宅のケアマネ・介護士・利用者様
 などには、何をする・何ができる看護師かなどほとんど知られていない。そのため皮膚・排泄
 ケア認定看護師が所属していてもその知識や技術がどういうものかわからず積極的に地域に
 活用しようと思うこともない
・在宅WOCNの所属場所が不明で連携が難しい
 WOCN自身も横のつながりがなく孤立しがちである。病院と地域では療養状況が違うことが
 多く、ご利用者様の経済・社会状況、家族の状況などにサービスは左右されることが多く個別
 の対応や工夫をすることもあり、それについて相談する相手もいないため孤立感を感じること
 がある
・WOCNの活用方法(同行訪問)などが理解されていない

そこで

・WOCNから地域にむかって専門性や居場所情報を発信する
・在宅WOCN同士の横のつながりができる
 →HP:『WOCCafe』の作成をすることとした

・『WOCN』の気軽に集える場所→HP:『WOCCafe』
・サーバーは有料にするか無料にするか→無料サーバーを使用
・HP作成者の負担→時間が取れる者が作成した(坂田)

・HP内容について→
 ・WOCNの専門性・活用方法などを知ってもらう※無料HPのページ数制限もあるため、
  まずはWOCNを対象の内容として詳細説明文後日作成することとしました
 ・WOCN同士で相談などができる場所→参加者のみのLINEグループ作成
 ・WOCNの居場所を知ってもらう→WOCMAP
      ※各所属先の許可を得て作成
      ※住所のみでは探しにくいと考えGoogleMAPを利用した地図作成
 ・WOCNからの意見・参加希望を受ける問い合わせ場所(管理:坂田)
  ※WOCNの参加規模→まずは現在いる人数からはじめ希望者は適宜対応(HPに明記)
 ・褥瘡やストーマの一般相談を受けることについては
  →準備中(個人情報保護・対応者など決めることが多い)
 ・定期的な更新(コラムや新しく得た知識など)
  →準備中(個人の持ち回りとなるが負担が大きい) 

【結果と考察】
2024年2月から10月までの8か月の結果について参加者からの意見を聴取した。
・HPから反応→なし
 ・WOCCafeの宣伝が各自の口頭やSNSによるため充分ではない
 ・無料サーバーのため、『WOC』『WOCCafe』などで検索にかからないため、見つかりにくい
・しかし・同じような(特にWOCMAP)ものを作成したいという反応があった
・WOCCafeに参加した結果
 ・横のつながりができ、在宅特有の相談などもできてよかった
 ・定期的に話し合いがあってもいいのではないか
との意見がありました

このような学会で発表も行いながら『WOCCafe』の認知度をあげる必要がある
・『WOCCafe』の認知度をあげるためには?
 ・同じような活動をしているところと繋がる
 ・有料サーバー使用のため希望企業があれば1年間賛助会員(3~4社ほど)を募集
  してはどうか
  →企業のリンクや商品紹介などを載せるなど企業からの希望を確認しながら
   ※3000~5000円/年(有料サーバー 15000円前後)興味のある方・企業はお声がけ
   いただけると幸いである

・地方でこそ在宅で孤立しているWOCNがいるのではないかと思われるのでどこの地方の
 WOCNであっても受け入れは前向きに検討したい
・WOCNの専門性・活動内容や同行方法などの情報発信もこれから行っていきたい

『WOCCafe』 https://woccafe.jimdosite.com/

ご質問があれば「さかたさちこナースのアトリエ」にご連絡ください